推薦合格者への3つのフィロソフィー

推薦選抜合格者のみなさまへ

●合格発表から1週間が過ぎました。お元気でしょうか。今年度選抜の日程が従来より早まったことで、入学式まで1か月半あります。みなさんが入学を控えている高校として、この時期に必要な3つのフィロソフィー(哲学;大切にしたいことや本質そのもの)をお伝えします。

1 残りの中学校生活を”本当”に大切に過ごしてください!

みなさんは、少しだけ早く合格を手にしました。それは、みなさんが勝ち取ったもので、心からおめでとうとお伝えしたいと思います。それとともに、みなさんには、少しだけ心の余裕がうまれました。その余裕を大切にしてください。その余裕をどのように活かすか、イメージを持って具体化し、言葉で表現してみることが大切です。私たちは、言葉で表現することで物事を整理し、考える生き物だからです。「言語の限界は世界の限界」(哲学者ヴィトケンシュタイン、彼は、”我々は語りえぬものは沈黙しなければならない”ともいっています。『論理哲学論考』、さて、「語りえぬ」とはどういうことか?これぞ「知的な<雪かき>です。)という言葉があります。さしあたって、言葉で表現できていることが理解できている範囲(その意味で実現の可能性があるということ)という意味でしょうか。(禅宗では、言葉では伝えられないことがあるとし、体験を通じてのみ伝えられると考えます。西洋と東洋?、この違いが面白いと思いませんか。高校の倫理では、こんなことも学習しますよ。)

2 言葉で表現する力を身に付ける最良の策は、知的な「雪かき」です!

作家村上春樹は、かつて「文化的雪かき」という言葉で作家の仕事を語りました。「『意識』というのは、心という池からくみ上げられたバケツ一杯の水みたいなもので、残りの領域は手つかずで、未知の領域として残されている。その未知の領域(意識できない領域)を言葉を使って『物語』化するのが作家の仕事」であると。小説に限らず、様々な分野の本に触れる効用がここにあります。著者が紡(つむ)いだ言葉から、私たちは新たなことに気付くのです。是非、高校入学までに複数冊の本(英文リーディングテキストも含む!)を読破(知的な「雪かき」)してきてください。(使ってないとすぐ忘れる、母国語でない英語も同じです。入学まで、必ず、しっかりと英語学習を続けてください!安城東の図書館には、新規購入した大量の多読英文テキストがありますから、お楽しみに。)

3 「安城東の大いなる挑戦!それは・・・」が始まります!

令和5年度の新入生であるみなさんは、48回生です。みなさんが高校3年生になった時に、創立50周年を迎えます。そして、みなさんが安城東を卒業して50年経てば(68歳)、安城東は創立100周年です。みなさんは、創立50周年を体験し、創立100周年を同窓生として祝うことになります。私たちはみなさんの入学を特別の気持ちで待ち望んできました。みなさんは、安城東の新しい学校文化の担い手であるからです。次年度からの安城東の目標は、「安城東の大いなる挑戦!それは・・・」です。「それは・・・」の「・」に何が当てはまるか?それをみなさんに考えて欲しいと思っています。学校、生徒会もすでに準備を始めています。

*すでにご案内の「48回生用」メーリングリストへの現登録状況は、推薦合格者の半分程度です。お知り合いやお友達に登録するようにおすすめください。入学前・後、頻繁に学校の様子や新入生に心がけてほしい情報をお知らせするとても大切な連絡網です。公式HPにも、「新入生(48回生)のみなさんへ」を掲載しています。本校の公式HPの内容は、「安城東のフィロソフィー」そのものです。

村瀬@学校長