令7 3学期始業式より(R80107)「《50》から《51》へ 《達》から《続》へ」

令和8年になりました。今年度も残すところあと3か月弱となり、3年生のみなさんは、いよいよ受験が始まりますし、1・2年生のみなさんは、次の学年に向けて気持ちを切り替える助走と準備の3か月となります。そして令和8年は安城東高校にとって、創立51周年の年となります。

昨年本校は創立50周年という大きな節目の年でしたが、人は昔から50という数字に、様々な意味と思いをのせてきました。例えば織田信長が舞いながら詠ったと言われる「人生五十年」の言葉はあまりにも有名ですし、孔子は「五十にして天命を知る」と言いました。昨年大谷翔平選手がホームランと盗塁をそれぞれ50以上記録した50-50は大きな話題になりましたし、とにかく50という数字には、何かしらの区切りや記念の意味合いがよく付けられます。実際、どんなことであっても、50という数字を積み上げてそこに到達することの大変さ、その努力の過程は半端なものではありません。だからそれは間違いなく讃えられなければいけません。ただし、到達してもまだ道の途中であり、通過点です。終わりではありません。だから、実は50を達成することと同じくらい、新たに51に向かって行く姿勢が重要ではないかと私はよく思います。

私は卒業式の式辞で毎年言っていることがあります。それは、人生は常に道の途中であることを意識して、満足も絶望もしないように、前を向いていこう、ということです。また、2・3年生のみなさんには、ちょうど一年前の3学期始業式の話で、元野球選手のイチローさんが、殿堂入りの満票選出に1票足らなかった時のコメント「満票よりも足らない方が今後頑張ることができる」という言葉を紹介しました。この話はHPにも載せてあります。これは言い換えれば、素晴らしい実績を残して殿堂に到達した後もまだ不完全だから、満足することなく、前を向いて努力を継続しよう、という解釈ができますね。実は50から51、道の途中という意識、イチローさんの言葉、この3つの話は全て同じ事を言っています。そう言えばイチロー選手の背番号も、偶然同じ51でしたね。

その意味で安城東高校の校訓は「達」ですが、「達」の後も続きがあるのだということが言えるのではないでしょうか。まずは到達、達成するまではひた向きに一生懸命努力を続ける。目標叶って達成できた後も満足することなく、前を向いて努力を継続する。校訓「達」に続く次の人生訓は「続」かもしれません。

だから、10から11、50から51、100から101、1000から1001、2000から2001、というように、それまでの努力によって積み上げた数字は、歴史や伝統、あるいは財産として尊重し、その上で新たな次のものを作り上げていくことが大事です。それは創立50周年のテーマ「DNAによって過去未来を紡ぐ」ことにもつながります。我々一人一人の個人の問題でも同じです。みなさんは今様々な目標を作ってそれに向かって努力していますが、それを達成した後、あるいは達成できなかった後はどうしますか?目標や夢は常にムービングゴールです。逆に不安や絶望も常に動いたり消えたりします。常に前を向いていきましょう。例えば3年生のみなさんは、今、大学受験目前で、受験後のことまで考えられないでしょう。それは当たり前なので、今は受験にしっかり集中してください。ただし、受験が終わった後は、決して燃え尽きないで、まだ道の途中であるという意識を必ず持ってください。1・2年生のみなさんも、勉強などで「達成」「継続」「達成」「継続」というサイクルを意識して、それが途切れないように頑張ってください。50周年記念式典で私が「バタフライエフェクト」の話をしたように、将来大きな竜巻を起こすために、小さな蝶の羽ばたきを積み重ねてください。以上です。