令7 2学期終業式より(R7/12/23)「レジリエンスを高めよう」
2学期も今日で終わり、令和7年度も残すところ約3か月となりました。2学期には10月31日に創立50周年記念式典という、本校にとって非常に大きな学校行事がありましたが、多くの来賓の方々をお迎えして、盛会のうちに終えることができました。生徒のみなさんはしっかりとした態度で式典に臨んでくれましたし、また、最後の校歌斉唱では、一人一人がホールに響き渡る大きな声で歌ってくれました。来賓の方々も「いい式典でしたね」と褒めてくださいました。生徒のみなさん、そして先生方、本当にありがとうございました。生徒のみなさんは卒業した後も、安城東高校の大きな歴史の瞬間に立ち会ったことを忘れないでください。

さて、最近近隣のある中学校に行く機会がありました。その中学校で授業参観をして校内を歩きながら、保健室の前に来た時に掲示物が目に入ったのですが、そこには「レジリエンスを高めよう」と書かれていました。レジリエンスとは、コロナが蔓延している頃によく言われていた言葉で、心理学では「困難や逆境をしなやかに乗り越え回復する力」あるいは「ストレスにうまく適応する力」「精神的回復力」などと定義されています。もともとは物理学用語で、外から加えられた力によって変形した物質が、元の形に戻ろうとする力を表していたそうです。レジリエンスは生まれつきの特性ではなく、誰でも学び、高めることができる能力です。今日はこのレジリエンスについてお話したいと思います。
人は苦しい時、ストレスを抱えている時や、ショックなことがあった時などに、どう対応するのでしょうか。我々の身の回りはストレスでいっぱいです。特に3年生は今、受験直前で大きなストレスを抱えていると思います。また、1・2年生もさまざまな問題に直面している人も多いでしょう。もし、ストレスを跳ね返す力がなければ、物事を最初から全て否定的に捉えてしまったり、判断に柔軟性が欠けて、白か黒かどちらかに決めつけてしまったり、あるいは、すぐに他人と比較してしまったりと、視野が狭くなって周りが見えなくなってしまうと考えられています。逆にレジリエンスが高い人は、上手にストレスとつきあって、前向きな力に変換していくことができます。そもそもストレスなしの人生は不可能ですし、逆にストレスがあるからこそ、人は今の自分を乗り越えて成長・向上していくわけなので、レジリエンスを高めれば大きな成長が見込めるはずです。
レジリエンスを高めるためには、何か特別なことを成し遂げるなどのライフイベントは必ずしも必要ではなく、日常生活に結びついた次の6つの要因に気を付けることが大事だそうです。
1 考え方を柔軟にする
こうしなければならない、こうあるべきだ、ではなくて、これでもよいかな、こんな見方もあるな、という発想をする。
2 感情をコントロールする
ちょっとしたことにも感謝の言葉を伝えることがコツです。
3 あるがままの自分を受け入れて信じる(自尊感情)
自分の強みや弱みを客観的に受け入れて、あるがままの自分を他人に見せる。他人と自分を安易に比較しない。私はできる、達成できる、と良い自己イメージを高める。これは本校の校訓にもつながりますね。
4 楽観的になる
「何とかなる」が合言葉です。
5 円滑な人間関係のために社会的スキルを磨く
共感、感謝、謝罪がキーワード。また、困ったときには人に頼る。
6 生活習慣を整える
週3日以上運動する、栄養バランスに気を配る、偏食をしない、ということに気を付けるだけでかなり効果があるそうです。
元々レジリエンスが高い人もいるかもしれませんが、レジリエンスは大人になってからでもトレーニングで鍛えることができます。物事の捉え方を変えてみたり、自分の強みや弱みを客観的に把握したり、柔軟で前向きな思考をするように自分を仕向けていくことが大事です。
最後に物事の捉え方を変えるための有名な考え方を一つ紹介します。古代中国の「老子道徳経」いわゆる老子の教えに、「上善如水(上善は水のごとし)」という言葉があります。簡単に説明すると、「水は常に低い方へ流れて、一見柔弱な存在に見えるけれど、実は固く強固なものよりも強い。水は気温によって気体、液体、個体と姿を変え、器によって丸くなったり四角くなったりしなやかに形を変える柔軟性を持ちながら、一滴一滴の雫が何百年の間に固い岩にも穴をあけるように、重くて固いものを変えたり動かしたりする力を持っている。まさに「柔よく剛を制す」である。切っても切れず、打っても破れず、刺しても傷つかず、燃やしても燃えない存在、それが水である。そして何よりも水は大地に恵みを与え、万物を潤し、あらゆる生命を育んでいる。水の在り方が人間の生き方の理想である。」ざっとこのような意味となります。参考にしてみてください。



