私の<n年間> 振り返り

安城東高校 令和4年度2学期終業式 私の<n年間>を振り返る

20221223付

●令和4年12月23日(金)、安城東高校の2学期終業式です。校長式辞では、今年、日本・世界で起こった出来事、今年の一文字(「戦」、1年1組の今年の一文字「・・」)、今年の一皿(「冷凍グルメ」)、今年の流行語大賞(「村神様」)に触れながら、「振り返り」についてお伝えしました。

「史上最年少、史上初の記録でペナントレースを盛り上げたヤクルトの村上宗隆選手をあがめる言葉が、新語・流行語大賞に選ばれました。彼は、令和初の三冠王、王貞治を超える56本のホームランを達成しました。」

「彼は、小学校時代に父親から言われてあるものを振っていました。<バットの代わりにあるものを振りなさい!>、それは何でしょうか?・・・<物干しざお>です。小学生はスイングが小さい、バランスよく大きく振るための練習として、<物干しざお>を振っていたのです。<物干しざお>は小さく振れないし、そもそも小学生にとっては重いものです。バランス感覚も身につく、ということだそうです。」

「今、彼が使っているのは、普通のバットより2センチ短い、スイングスピード重視のバット、先端をくりぬいたもの(ミズノテクニクス)だそうです。バット職人の匠の技も彼の成果の背景にあったのでしょう。」

これから、私がお話しするのは、おなじ「振る」でも「振り返り」です。「振り返り」とは、今もっとも注目されている学習法です。早稲田大学の取組を参照しながら、単なる「(過去の)反省」ではない学習法としての「振り返り」について取り上げました。

あなたの<n年間>を振り返ってみましょう。振り返りとは「反省」だけではありません。変数nに、1…2…3…を設定してみて、その中で未来志向で自分のストリーを描くことが大切な振り返りの手法です。「○○につなげた(つながる)私のn年間」として、○やnに語句・数字を入れ、言語表現してみてください。きっといろいろなことが分かり、整理できると思います。

○良かったこと、できたことは?

○今悩んでることは?

○1月からはどう過ごしたい?

○そのために、することは、止めることは?

いろんな視点で振り返ることが、「バタフフライ・エフェクト」(クリック!)を引き起こす秘訣です。

●式辞の最後には、海外(夏のチリ、冬のドイツ)にいる私の知人・友人からのビデオメッセを皆で見て、今年を締めくくりました。

チリ(ラ・セレーナ)のクリスマス (クリック!)

*30年以上前の、今もつながりをもっている私の教え子からです。(非常に素朴な真夏のクリスマスの様子が伝わります。)

ドイツ(フランクフルト)のクリスマス (クリック!)

*ドイツの私の友人からのものです。(高校卒業後、私がもっとも長く滞在した外国の1つがドイツです。ドイツの冬はどんよりとした暗い毎日が続きます。そんな中、各地に開催されるクリスマス・マーケットに人々は集い、肌を突き刺すほどの寒さに人のぬくもりを感じて過ごします。)

●安城東高校がもつグループウェアで、12月23日の夕方、生徒の皆さんの「振り返り」について意見を募ったところ、こんな「振り返り」を頂戴しました。何とも、私自身もうれしくなる内容でしたので、ご紹介します。

(安城東高校では、開催した行事やセミナーの内容について、必ず「振り返り」を行います。もちろん、校長式辞の内容についても同様です。生徒の皆さんからの意見は私自身の「振り返り」ですからね。)

「自己貫徹力につなげた私の1年間」 この1年は私にとって、 とても変化の多いものでした。 高校に入学して、 新しい友達に出会い、 学習内容はレベルが上がり、 部活においても 今までやったことのなかったものに チャレンジしてみるなど 身の周りの環境ががらりと変わった そんな1年でした。 そうやって周りが 移り変わってゆく中、 私は私を貫こうとしました。

・誰にでも同じように接する

・その日学んだことは その日のうちに復習する

・簡単に諦めない

など 例え周りの環境が変わったとしても これだけは不変であるべきだと 自分が思う「マイルール」を 大切にして過ごしてきました。 今、私は今の自分に 納得をすることができています。 それはこうして自分を貫こうと意識し この1年間を過ごしてきたからこその 感覚であると思っています。 これからも自己貫徹力、 「自分を信じ貫く力」を 高めていくための努力をし、 より良い自分を 目指していきたいです。

良いお年が、皆さんとそのご家族、日本・世界に訪れますように。。。

 

村瀬@学校長